ポケット加工では、取残し部分のみ計算する自動取残し加工や、島数無制限の島残し加工などに対応しています。

また、任意断面の指定による強力な輪郭加工、穴加工に関しては工具径から自動的に対象となる穴形状を認識する機能や、径指定による一括穴選択機能などもあります。

一度作成した工程は画面左の工程タブの中に、ツリー形状に蓄積されていきます。
このツリー項目をマウスで操作することによって工程順序を入替えたり、工程の一部をあとから自由に変更することもできます。

工具ごとに色分けされていますので、後から効率的な工程順序に並び替える際にも大変便利です。

傾斜角、上部R、底部Rの3要素だけで構成される簡単なテーパー/フィレットであれば、通常の工程作成の中で、それぞれの数値を指定するだけで簡単にテーパ加工ができます。

但し、この場合は各要素で同一断面になりますので、それぞれの断面形状が異なる場合には、下記の複数断面加工機能で対処可能です。

他の2.5次元CAMでは、上記のような同一テーパ、同一フィレットの傾斜しか加工できないものも多くあります。
また、複数の断面を指定できても、仕上げ加工しかできないケースも多々あります。

AlphaCAMの2.5次元では、各要素ごとにそれぞれ別々の断面形状を指定することができますので、左図のような異傾斜の断面をもつ形状も簡単に作成できます。
また、輪郭加工だけでなく、ポケット加工にも対応しているので粗取りから仕上げまで確実に加工できます。

AlphaCAMの2.5次元には、パラソリッド、IGES、STL,SolidWorksの生データなどの、３次元モデルの読込み機能が標準で備わっています。


さらに読み込んだ３次元モデルに対して、等高線加工で粗取り、取残し部のみの仕上げ、そして最後にサーフェス面沿い加工により最終仕上げを行うことができます。


またAlphaCAMのサーフェスモデリング機能には、スイープやルールド、フィレット、バウンダリ、回転掃引などの多彩なコマンドがありますので、AlphaCAM上で自由曲面をモデリングすることにより、ほとんどの加工を行うことができるといえます。

AlphaCAMでは、左図のようにあらかじめ図形に対してZ値を指定することができます。
これによって、例えば複数の島残しポケット加工の際にも、たった一回のポケット加工で、それぞれの島部分の高さを自動的に認識することができます。

その他にも、ヘリカルミーリング、トロコイド切削、追い込み輪郭加工、マウスによる手動加工、オープンポケット、ねじきりなど、様々な加工ツールが用意されており、思い通りの加工が実現します。

加工工程を作成したら、その場でシミュレーションを実行します。シミュレーション中も自由に拡大、縮小、回転ができるので、隅々までツールパスをチェックできます。

このシミュレーションはソリッド形式でのシミュレーションに加え、線画によるステップ送りでのチェックも行えます。

またオリジナル形状に対して、どの程度の取残しがあるのか、左図のように色分けして確認することができます(青色、灰色が残った部分)。さらに任意のポイントでの断面形状も簡単に確認することができます。

直線と円弧を組み合わせた通常のXYアプローチはもちろん、左図のようにZ方向に関しても、ヘリカル進入、ジグザグ進入でのアプローチも簡単に指定できます。

工具リストへは簡単に工具登録できますので、自社で使用する工具を前もって登録しておくと便利です。

工程作成時に工具リストから任意の工具を選択すると、マウスカーソルが工具形状に変わり、図形に重ねる形で工具サイズの適否を視覚的に確認できます。

もちろん工具フォルダも自由に作成することができます。